第6回 舞台医学研究会Stage Medicine

 

舞台医学-Stage Medicine-は、球技などのスポーツとは異なり、舞台、演劇、音楽演奏などの芸術活動に関連した運動を支援するための医学です。上演中の腰や首の痛み、演奏中の手の痛みなどさまざまです。整形外科、スポーツ医学で新しい医学の分野として発足して今年で6年目となりました。3月23日、新宿京王プラザホテルにて東京医科大学整形外科学分野山本謙吾教授の主催で第6回の舞台医学研究会が行われました。医師だけの発表だけでなく、実際に手術を受けられたバレーダンサーの現場復帰の体験など直接話を聞く機会もあり、現場の歌手や役者の方の参加発表のもとに運営されるというユニークな形態をとっています。今年は、女優の水谷八重子さんの「舞台女優の姿勢・動作と痛み」、聖マリアンナ医科大学の仁木久照先生の「バレーダンサーの足部障害を考える」など、運動器の痛みについて大変興味深い講演が続きました。 医師と患者で、舞台にもどるイメージが異なることも指摘されました。質の高い医療が望まれる中、それぞれが最高の舞台にもどれるよう、今後の医学発展の一躍をになうことが期待されます。

東京医科大学 整形外科学分野 主任教授 山本謙吾

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